[ヨナ③]ヨナの切実な祈り
さて、神様に背を向けたヨナは魚に飲み込まれてしまいます。
そしてヨナは神様に向かって祈ります。その祈りはとても切実な祈りでした。
その中の一節をご紹介しましょう。
:06)わたしは地に下り、地の貫の木はいつもわたしの上にあった。しかしわが神、主よ、あなたはわが命を穴から救いあげられた。
ここで 地の貫の木はいつもわたしの上にあったとあります。
貫の木とは、戸締まりのために左右の扉に横向きに差し通す木のことです。
地の貫の木が常に自分の頭の上にあった。
この表現から自分自身の力では決して抜け出すことのできない罪の暗闇の中にいるヨナの苦悩を感じることができるのではないでしょうか。
罪を犯し、神様の前であまりにも小さくて足りない自分。
到底神様の前に顔向けできないような状況。自分自身の力では到底抜け出すことができないような状況。
それでも神様は手を差し伸べ、命を救ってくださる。罪から救い出して下さる。
ヨナは確信する、救いは神様にあるのだと。
ヨナは三日の後、魚の腹の中から出てきます。
イエス様はヨナの出来事を引用して、ご自身の復活について言及されています。
:29)さて群衆が群がり集まったので、イエスは語り出された、「この時代は邪悪な時代である。それはしるしを求めるが、ヨナのしるしのほかには、なんのしるしも与えられないであろう。
復活とは変化であり、死から生への変化を意味します。
ヨナが3日後に復活し、魚の腹の中から出てきた時、ヨナは変化していました。
悔い改めて清くなっていたし、自分の考えは完全になくなっているような状態でした。
そして、神様の言葉に従ってニネベに神様の言葉を伝えに行くようになります。
ヨナの祈りであるヨナ書2章はぜひ、何度も繰り返し読んでその深みを味わってみてください。
ヨナの祈り
:01)ヨナは魚の腹の中からその神、主に祈って、
:02)言った、「わたしは悩みのうちから主に呼ばわると、主はわたしに答えられた。わたしが陰府の腹の中から叫ぶと、あなたはわたしの声を聞かれた。
:03)あなたはわたしを淵の中、海のまん中に投げ入れられた。大水はわたしをめぐり、あなたの波と大波は皆、わたしの上を越えて行った。
:04)わたしは言った、『わたしはあなたの前から追われてしまった、どうして再びあなたの聖なる宮を望みえようか』。
:05)水がわたしをめぐって魂にまでおよび、淵はわたしを取り囲み、海草は山の根元でわたしの頭にまといついた。
:06)わたしは地に下り、地の貫の木はいつもわたしの上にあった。しかしわが神、主よ、あなたはわが命を穴から救いあげられた。
:07)わが魂がわたしのうちに弱っているとき、わたしは主をおぼえ、わたしの祈はあなたに至り、あなたの聖なる宮に達した。
:08)むなしい偶像に心を寄せる者は、そのまことの忠節を捨てる。
:09)しかしわたしは感謝の声をもって、あなたに犠牲をささげ、わたしの誓いをはたす。救は主にある」。
:10)主は魚にお命じになったので、魚はヨナを陸に吐き出した。
自分の為、民族の為、切実に祈っていきます!