感謝を忘れてはいけない [十人のらい病人]
十人のらい病人
新約聖書にこのような出来事が記されています。
:11)イエスはエルサレムへ行かれるとき、サマリヤとガリラヤとの間を通られた。
:12)そして、ある村にはいられると、十人のらい病人に出会われたが、彼らは遠くの方で立ちとどまり、
:13)声を張りあげて、「イエスさま、わたしたちをあわれんでください」と言った。
:14)イエスは彼らをごらんになって、「祭司たちのところに行って、からだを見せなさい」と言われた。そして、行く途中で彼らはきよめられた。
:15)そのうちのひとりは、自分がいやされたことを知り、大声で神をほめたたえながら帰ってきて、
:16)イエスの足もとにひれ伏して感謝した。これはサマリヤ人であった。
:17)イエスは彼にむかって言われた、「きよめられたのは、十人ではなかったか。ほかの九人は、どこにいるのか。
:18)神をほめたたえるために帰ってきたものは、この他国人のほかにはいないのか」。
:19)それから、その人に言われた、「立って行きなさい。あなたの信仰があなたを救ったのだ」。
今日はこの聖句から感謝について考えてみたいと思います。
らい病とは
らい病というのはハンセン病のことです。
ハンセン病は20世紀後半に治療法が確立するまでは、病気にかかると手足や顔などが変形し障害が発生することなどから「業病」と恐れられ、人々から過酷な差別の対象にされてきた。多くの人が家族からも捨てられ、行く宛先もなく放浪し、人里離れた場所で孤独に生きるしかない運命を背負わされてきた。完全に治る病気になり、早期に治療すれば障害も発生しなくなったにもかかわらず、隔離という名の差別を是認する「らい予防法」が日本でようやく廃止されたのは1996年のことだ。(引用元:http://agora-web.jp/archives/1602701.html)
ハンセン病(らい病)に対する差別は日本だけでなく世界中で酷かったそうです。
(らい病という呼称は差別的な意味で使われることもあるため、ここからは聖書の原文を除いてはハンセン病と書かせて頂きます。)
このハンセン病に対する差別の酷さはジブリ映画のもののけ姫のセリフの一つからも感じられます。
エボシが「ここは誰も近寄らぬ私の庭だ」と言ってアシタカを案内します。するとそこには全身に包帯を巻いた人たちがいました。この人たちがハンセン病の人だと言われています。以下、そのハンセン病患者のセリフです。
『お若い方。私も呪われた身ゆえ、あなたの怒りや悲しみがよくわかる。わかるが、どうかその人を殺さないでおくれ。その人はわしらを人として扱ってくださったたった一人の人だ。わしらの病を恐れず、わしの腐った肉を洗い、布を巻いてくれた。生きる事はまことに苦しく辛い。世を呪い人を呪い、それでも生きたい。どうか愚かなわしに免じて』
呪われた身。そのように表現するほどに差別を受けていたハンセン病患者の人々。
今でこそ、日本での新規患者数は年間0〜1人となり珍しい病気となったハンセン病。
しかし、イエス様当時においては治療法も確立されていなかったため、ハンセン病患者の方々はひどい差別を受けたことでしょうか。
どれだけの苦しみと苦悩の中で生きていたのでしょうか。
しかし、ここで一つの奇跡が起こりました。
たった一人、感謝した人
イエス様に十人のらい病人が「わたしたちをあわれんでください」と願い求めました。
イエス様は「祭司たちのところに行って、からだを見せなさい」とおっしゃいました。
そして、十人のらい病たちは行く途中でいやされるようになったのです。
ここで注目したいのはいやされたこと、病気が治ったことに対してイエス様に感謝をした人は十人いる中でたったの一人だったということです。
人としての生きることを許されず、自分の人生を恨み、世を恨んで生きるしかなかった十人のらい病人たち。
全員がイエス様に感謝をするべきだったのに、感謝した人は一人しかいませんでした。
感謝を忘れないで生きよう
2000年前のこの出来事から私たちが学ぶべき教訓は何でしょうか。
それは感謝を忘れてはいけないということではないでしょうか。
人は感謝を忘れた時に、不平や不満が湧き出てきます。
また感謝は心配や悩み、不安を覆い尽くす力があります。
天地を創造し、私たち一人一人を創造してくださり、愛してくださる唯一絶対の神様に感謝を。
私たちを愛して、救ってくださった主に感謝を。
天に対する感謝を、周りのすべての方々に感謝を。
アーメン!です。
本当に願い求めるだけ願い求めて、願いが叶ったら感謝するのを忘れる愚かな私でした。感謝すること。を絶対忘れずに喜びと感謝で生きていけたら本当に幸せだし、あとは実践だけです。
甲斐ある人生を生きたいです。
今週は特に感謝しようと思います!
感謝は心配や悩み、不安を覆い尽くす力がある!素敵ですね。